記念の贈答品として贈られることも多い胡蝶蘭、開店祝いや新築祝い、退職祝いなどに友人知人から渡されたので、とりあえず水をやってしばらくの間鑑賞することには成功したけれど、花が散ってしまった後にどうすればいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか?

今の時代こうした贈答品の花をすぐに捨ててしまう人も少なくありませんが、それはやはり勿体ないことだと思います。

植物もまた命、きちんと手入れをしてあげればまた来年素晴らしい花を咲かせてくれるのです。

それに大切に育てて次の年に「去年もらった花が今年も綺麗に咲いたよ」と伝えると贈った相手も喜んでくれるものです。

半ば義務に近いやりとりであったとしても、自分からの贈り物を大切にしてくれたと分かれば誰だって嬉しいものですからね。

花が散った後の胡蝶蘭の手入れ

さて肝心の花が散った後の胡蝶蘭の手入れですが、まずはこの花に最適な場所を用意してあげることから始めましょう。
人間に暑がりな人、寒がりな人がいるように植物にも得意な環境、苦手な環境があります。

植物は人間の想像以上に強靱な生命力を持っており、知識のない人が適当な場所に置いても意外と育ってしまうこともありますが、適切な気温と湿度を保ってやればよりよく育つ可能性が高まるのは言うまでもありません。

胡蝶蘭は温度と湿度に弱い特性を持つ花です、適温は18度から25度、寒い日でも10度前後を維持できる環境が良いとされています。

また直射日光があたる場所やエアコンや扇風機の風があたる場所も避けた方がいいです。

これは風があたることで乾燥しやすくなってしまうことを避けるためです。

こうした条件を加味すると設置場所は風通しの良い窓際がベストといえるでしょう。

もちろん住環境によっては「そんな都合の良い場所はない」「そこには別の植物がある」などの人それぞれの事情があるはずですが、可能な範囲でこれに近い環境を用意してあげましょう。

さて場所の問題は解決しました、次は枯れた花を綺麗に取ってあげましょう。

残しておくと風などに当たった時に枯れ花に引っ張られて健康な部分が痛んでしまうことがあります。
何より、自分の目に届く室内に枯れた花があるというのは見栄えがよくありません。

全ての花が終わったら植え替えの準備を始めます。
一株ずつ小さな鉢に移してあげましょう。

この時に根の状態を確認し腐っている部分は切ってしまいます。

植え替え後は茎を短く切ってしまいます。
園芸をやらない人は何故そんなことをするのか、植物が可哀相ではないかと思うでしょう。

これは植物のエネルギーを効率的に使用させるために行います。
身体が大きいままだと肥料や光合成でエネルギーを作り出しても、その力が身体の維持に消費されてしまい成長まで回らないのです。

不必要な部分をカットして植物の体力消耗を防ぐことは園芸の基本中の基本なので覚えておきましょう。
どの程度の位置でカットするかは目的により変わってきますが、次に咲いた時により長く花を楽しみたいのなら根本からバッサリとカットすることをおすすめします。

植え替えが終わったら次は水やりと肥料です。
ただし植え替え後にすぐに水と肥料をやる必要はありません。

だいたい植え替えから1週間ほど置いてから水をあげるのが基本です。
これもまた園芸に詳しくない人が間違えやすいポイントです。

学校で植物と水と肥料と日光で育つと習っているので、毎日のように大きくなれと水や肥料を与えてしまう人がいます。
しかしこれは人間にたとえれば休みなしに満干全席を腹に詰め込まれているようなもので逆効果です。

また植物は適度に乾き、飢えることで栄養の吸収効率を上げなければ死んでしまうと根などが生長します。
植物の生命力は強く、多少人間が放置したところで生きていけるので初心者は「与えすぎ」に注意して管理を行うべきです。

肥料は液体肥料を使うのがおすすめです。1ヶ月に1回程度のペースで与えてあげましょう。

さて休眠期を終えたら再び植え替えです。
小さな鉢に分けておいた胡蝶蘭を再び同じような大きな鉢へと移してあげるのです。

この植え替えは4月から6月に行うのがベストであると言われています。
夏は暑さで植物が参ってしまい、冬は植物の成長速度が落ちるからです。

また植え替えの際はできるだけこれまでの環境と近い状態で植え替えてあげることが大切です。
アフリカの荒野で住んでいた人間が大都会にいきなり連れてこられたり、逆に日本の若者がジャングルへ運ばれて今日からここで暮らせと言われたら身体と心に大きなストレスがかかりますよね。

これは植物でも同じで、植え替えのダメージを最小限に抑えるために元々根が水苔で巻かれていたものを植え替える時は新しい水苔に、土と肥料も同じものを合わせてと、引っ越しの負担を抑える工夫をしてあげるのです。

なかなか面倒な作業ですがこうして根の環境を引き継いであげれば胡蝶蘭は目に見えてすくすくと生長し、翌年以降も美しい花で私たちの目を楽しませてくれます。

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